ファミコン ピンボール

ファミコンの発売から半年以上経ったころ、毎日幼なじみの家にいくもんだから迷惑がかかると言うことでファミコンとゲームソフトを弟と1本ずつ買ってくれた。

初めて買って貰ったゲームはピンボールだった。
けど、欲しかったのは幼なじみが持っていた「マリオブラザーズ」だったが売り切れていた。入荷までに時間がかかるということだったので、とにかくゲームがしたく、どんなゲームでも楽しいと思っていたので、店頭にあったゲームを内容もわからないジャケ買い。選んだポイントは綺麗な黄色いカセット。響きがいいピンボールと言うゲーム。
小学生がピンボールなんて知るわけがなくどんなゲームか知らずドキドキしながらスイッチをいれた。カチッ 軽快な音楽が流れ始めたと思う。難易度AとBがありAを選ぶ。無音で方向ボタンとA.Bを押すとボールを弾くヘラがバタバタと音がなり動く。
だけ。
Aボタンを長押しし離すとボール上の方に飛んでいき画面が切り替わる。確か上画面と下画面がある2画面たったはず。BGMはなくボールが丸いや四角など色々な所にあたると点が加算される。当たると衝突音が「ズズン」「ドンドン」とかなる。
だけ。
なんじゃこりゃ?つまらない。
もちろん、跳んだり亀を蹴ったりしない。
その時、子どもにはピンボールの面白さは理解出来ない。幼なじみや友達が来てプレーしても1,2回で他のゲームに変えられてしまう。
俺も弟が買って貰った「ドンキーコング」ばかりしていたし。ドンキーコングはそこそこ面白かった。

初めて買ったゲームが俗に言うクソゲーだった。

誰もしてくれないけど、せっかく買って貰ったので結構やりこんだ。子どもというものは自分なりの楽しみ方を見つけるもんだ。

昔のゲームはボーナスステージというものがあった。
確か5万点を越えるとボールを弾くヘラが透明になり見えなくなる。そして、10万点になるとまた見えるようになる。
見えなくなっても感覚を覚えているので大した影響は無かった。初めて見た時だけは「へたがなくなった。どうするの」と思ったが無くなった訳ではなく見えなくなっただけたった。

下画面の右の方にボーナスステージと呼んでいたところに行けるポイントがあり、そこにボールが行くと吸い込まれるように入っていき画面が切り替わった。
ブロック崩しのような棒が3本横に並んでその上を「レディ」と呼んでいたドレスを着たボーナスキャラがうろうろ左右に歩いている。下にはマリオが鉄板を頭の上に掲げてそれにボールを当て弾き返す。そして、ブロック崩しの要領でレディの足元の棒を狙い同じ箇所を何度か当てると床が無くなりレディがヒューという音とともに落ちてくる。受け止めて左右どちらかに送り届ければボーナス点が入る。
以外と難しく、ボールがすぐ落ちてしまったり、レディが落ちてきても、受け損なうと1機減る。受け止めてもじっとしていないから鉄板から落ちることもあった。レディを受け止めつつもボールも弾き返さないといけなくなかなかムズカイ。
ちなみに、レディが落ちてくる時スカートがめくれる。
ドキドキした記憶がある。
昔のゲームはいかに高得点を取るかが目的だった。高得点を出すと自分の名前を入れる事ができた。でもスイッチを切ると消えてしまうけど。
しばらくしたら結構高得点が出せるようになったと思う。

クソゲーでもやりこむとそれなりに楽しかった。